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店の外観。
正に日本の居酒屋といった佇まいで、扉を開けるのに全然抵抗がないから不思議である。正直なところ最近有名な異世界居酒屋な雰囲気で、どことなく気安い 空気が漂っている。ダイショーと呼びかけるのがデフォルトだが、それ以外のお歴々はおじいちゃんとおばあちゃんばかりで、自分が行くと孫みたいな扱いを受 けるのだ。少し気恥ずかしい気分になる。
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店内の様子。
店の形もどこか異世界居酒屋に似ている気がしないでもない。近所に西日本における中央競馬の調教拠点である栗東トレーニングセンター(トレセン)があ り、そこから飼育員や騎手がくるそうなので、貰った関連物がかなり飾られています。阪神ファンなのか選手のサインも飾られているので、大将の趣味が前面に
押し出されていますね。店の面々も個性的で色々と気楽に会話を楽しむことができますが、嘉田前知事に似たおばちゃんは、嘉田前知事に似ているというとキレ るので注意が必要です。嫌いなんでしょうかね、民主党。御狐様も嫌いですが。
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つきだし諸々。
色々なつきだしがある訳だが、一度として同じものが出た事がないというのは凄い。大将のレパートリーの多さに驚くばかりであるが、いきなり酒の肴向けの ものが出てくるので、空腹に酒を流し込むことになる訳でして……酔いますな。3、4人で行くと量も増えてこれだけでかなり腹が満たされます。料理全般に言
える事ですが、どうも一品一品の量が多めなようです。色々な種類のものを食べるのは大変ですが、安く済むのは有り難い限りです。
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刺身盛り合わせ
適当に盛ってと言ったら出てきた刺身の盛り合わせ。平皿で盛られることの多い刺身ですが、こうして深底の皿に盛られると少し新鮮な気分になります。少し 酔っぱらっているので写真がブレている上に偏っていますが、気にしないでください。別に適当に盛ってくれていいぞよ、と言ったのに随分と綺麗に盛ってくだ さいました。大将はやるなと言われると凝る人なのかも。
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ミノポン酢
ミノを焼いたり煮たりするのは良く見ますが、湯通しして使うというのはあまり見ませんね。それを大根おろしとネギ、ポン酢で食べるという一品で単純に見 えるが、歯応えに加えて、噛む事でミノに浸み込んだポン酢が舌を程よく刺激して焼酎が進む進む。大根おろしと葱も程よく自己主張していて、ポン酢の酸味を 刺々しくない程度にまで抑え込んでくれるので有り難いのです。
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鴨ロース
本当に量が多い。一〇枚も盛って御値段控えめ。付いているマスタードがけしからん働きをしてくれるので、ビールで流し込むのがいいです。鴨は煮たり焼い たりすると地鶏のように硬くなるので、こうして蒸したりして作る鴨ロースが一番、柔らかくて食べやすい鴨しれませんな。鴨だけに。
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焼き茄子
鴨ロースの写真にもうっすらと写っていますが、この時は客が多くて「料理が少し遅れそうだからこれでも食っててくれぃ」と言われて出された一品。こうし た心配りは憎いです。しかも、焼酎を飲んでいるのを見て出してくれているのか、熱々の茄子に醤油の風味と鰹節の薫り、そして葱の感触が、焼酎と素晴らしく
合います。焼酎を口に含んだ後も、醤油の風味をアルコールが手伝って鼻先まで運んでくれるので、思わす頬が綻びます。
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ハギの刺身。
肝も付いています。醤油に溶かして肝醤油にするのもありですが、自分は醤油を少しつけてそのまま口に放り込んでしまいます。そして、その脂分と磯の薫り を焼酎で胃袋に押し流す訳です。二枚目の写真は、ついでにあん肝もということで、つっこんで貰いました。肝祭りですね。肝はウィスキーにも合うので狐は好
物ですが、変に加工されたものばかりで、こうしてそのままなものは料理店に行かないと食べられないんですよね。まさかハギを買ってきて捌くなんて真似はで きませんからね。昔、一人暮らしの際に捌いてえらい目に遭いました。あまりにも鬱陶しいので軍用ナイフで壁ドンならぬまな板ドンです。
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手羽スティック
手羽先をカラッと揚げておつまみ感覚にしたもので、むしゃぶりつくようにして食べるのは変わらないが、スマホの画面が汚れるのは変わらない。手羽先は食べると夢中になって無言になるので友人と行ったのに終始無言だった。鶏の旨味が閉じ込められていて、滲み出てくる脂が口元について、ビールのジョッキに
唇の跡が残るのをみると、「まぁ、今、旨いもん食ってんだなぁ」という気分になれる。満足である。下に敷いている紙で挟んで食べるなんて面倒だ。
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炙りハモ
京都の料理屋に行って、鱧が食べたいと言うと刺身か天婦羅、鍋を薦められるが、炙るというのはあまり見ないですね。味を閉じ込めて逃がさない様に炙るという調理法を選択したのか!と思って大将に聞いてみると「刺身は湯煎が
面倒で、天婦羅は揚げるのが面倒くさいからなぁ」と返された。曰く、究極の手抜きらしい。確かに五分程度で出てきた気がするが……格好良く「おう、そうだぜ!」と言ってくれてもいいのに。しかし、炙ることで出来た焦げが程よい苦みで、適度に塩気があるので梅肉などなくても楽しめる一品。酒飲みは刺身よ り、こちらの方を好むと思います。
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鶏ポン酢
鶏の唐揚げを大根おろしとポン酢で食べるというのは、それなりに見かけるコンセプトだが、下の野菜を合わせるとかなりの量である。昼ならこれと御飯で満 足できる味とボリュームであるが、その時は夜。ビールのおつまみ……と思って頼んでみれば、全力の盛り付けで出てきます。どちらかというと竜田揚げに近い
衣なので、好みなので箸が進むのですが、下の野菜になると……かいわれは勘弁してつかぁさい。
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豚キムチ炒め
この日は、複数人で行っていたのでその内の一人が食べたいと言ったので注文。御狐様は、「なんでキムチと豚を一緒に炒めねばならんのか」という人なの で、別々で食べたいのですが、これは程よい辛みの所為で即座に胃袋に収まって、気は付けばビールで流し込む……豚キムチ炒めは飲み物なのかも知れない。
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玉子スープ
急に腹痛となった時、大将が「暖かいモノ出したるわ」と言って作ってくれた一品。メニューにはないが、これで何とか持ち直す事に成功したので、有り難い ことです。こうした客の要望に合わせて有り合せの食材で、メニューにないものを色々と作ってくれるのは有り難いですよね。まさに異世界居酒屋。……ナポリタンとか言っても出てきそうだしなぁ。
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ホルモンのタレ焼きと、ホルモンの塩焼き。
些か弾力が強いので顎が疲れるが、昼間の定食に欲しいですね。濃いめの味付けなので、酒にも合います。ホルモン祭りを友人と三人で立ち向かった訳です が、二つ同時に頼んだのは勇み足だった。何という量だ。この時は夜でしたが。御飯に合うに違いないが、御狐様は飲みに来ているので、御飯を頼むのは負けた
気がするのです。飲みに行くときは、あまり御飯を頼まない様にしています。御飯でお腹を膨らませて、酒の肴が腹に入らないのは本末転倒ですからね。だから友人よ。あまり重いものは頼まんでくれんかのぅ。
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ツナオムライス
ツナを中に大量に入れたオムライス。ふわふわの玉子に噛み締めると味が出てくるツナという組み合わせは、中々に憎いです。ケチャップを使わずに食べられるほど、ツナの塩気が滲み出てくるのでインパクトも十分です。問題はかいわれだよ、君。
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しらすポン酢
ぷちぷちとした感触とネギのしゃきしゃきとした感覚にポン酢の酸味……考えてみるとこの居酒屋が一番推しているのはポン酢ですね。食べていると口から出 たしらすが、焼酎のグラスに入って、シラスが焼酎の海を泳いでいる姿に何とも言えないものを感じましたが、酒の肴には合っていた。怨めしい目で大量のしら すに見つめられている気がするんですよね、あれ。
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さわらポン酢
またポン酢です。好きだからこそ頼んでいる訳でして、しかもさわらって滋賀ではあまり見かけませんからね。御品書きにあるとついつい頼んでしまいます。 直ぐに腹の下あたりが黒くなって鮮度が落ちるそうなので、避けている店が多いのでしょう。白身では割と好きな方なので残念なことです。逆に言えば出す店は 鮮度に自身があるのかも知れません。
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アサリ酒蒸し
貝類は酒の肴の代表格ともいえますが、これほど立派なアサリはこの時、初めて見ました。というより、アサリが此処まで大きくなるとは思っても見ませんでした。身も余りにも大きいので幾つかにぶつ切りにされているくらいで大満足です。やはり酒には海産物ですな。
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きずし
恐らく?という人もいるだろう。概ね西日本できずし、東日本でしめさばと言うようである。ただ、西日本のきずしは酢の浸かりが深く、そのままで食べるのが一般的で、東日本のしめさばは醤油で食べるそうです。
自分は、きずしを醤油で食べるんですがね!
濃い味が酒の肴にはいいのです。
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シチュー
なにゆえ居酒屋でシチューなのか……前はビーフシチューだったような。作りたくなったから衝動的に作ったのだろう。或いは、作り置きができるからかもしれない。具が少なめであるが、御狐様はカレーやスープにそこまで具が必要とは思っていないので、十分に楽しめました。最後のシメにシチューというのも良いですね。たまに居酒屋とは思えないメニューがあるが、身体が温まるものが多いのでこれからの時期には有り難い。
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もつ鍋
寒いから身体の温まる鍋が食べたいと言うと大将が「よし、じゃぁ、もつがあるし辛めのスープで鍋にするか」と作ってくれた一品。メニューにはないが、こうした配慮は嬉しいものである。
ピリ辛のスープにもつと大量の野菜、腹に溜まる上に身体が温められる一品。冬場だと身体が温まって胃が縮み上がって食が細くなる気がするのですが、この 鍋だと程よく汗をかいて箸も進みます。熱燗をちびりちびりするというのもありですが、こうしたピリ辛のもつ鍋をつつきながら、ビールを流し込むというのも いいものです。
最後に中華麺と卵を入れて食べるのも素晴らしく、これだけでお腹いっぱいです。卵が噂の箸で摘まめるものなのには驚いた。本当に摘まめるのか。玉子がスープをまろやかにするので、違った一面がまた楽しめます。
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百秀
白麹仕込みの芋焼酎です。前面に芋を押し出したものではなく、仄かに薫る芋が上品で、料理を邪魔しないながらも適度な自己主張をしています。まろやかで 華やかという印象ですな。なんでも、仕込みに使う水は大雨が降っても何故か濁らないという不思議な湧水らしく、だからこその味なのかも知れない。芋の甘み
があって、芋焼酎の独特な香りが苦手なひとでもいけると思います。大将が、酒は百秀だけを推しているほどです。それ以外のラインナップを殆ど充実させない という程の入れ込みようです。絶対の自信というものなのかな。
まとめ
リアル異世界居酒屋。大将が体育会系の恰幅の良いオジサマで、他の方々が年配者であるというのは大きく違いますが、内装がそこはかとなくきっとこんな感 じなんだろうなぁと思わせます。座っただけで馴染めるような気安さに加えて、気取ったところもないメニューでありながら、味や盛り付けに小さな工夫と配慮
が幾つも見られるのは、大将の腕なのかも知れません。誇るでもなく、こうした部分を当たり前として提供できる料理人こそを“大将”と呼ぶのでしょうね。他 の常連の方ほど程、頻繁に足を運んでいる訳ではありませんが、たまにこの雰囲気が欲しくなってふらりと訪れる……みなさんもこうしたくつろげる場所を見つ けてはいかがでしょうか?