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ビア小町

 

 電話番号      075-746-6152
 住所        京都府京都市東山区八軒町444 古川町商店街
 営業時間      月・水・木・金 17:00~23:00 (LO 22:30)
           土・日・祝 15:00~23:00 (LO 22:30)
 定休日       火曜日

 席数         20席
         京阪三条駅から徒歩八分、地下鉄東西線東山駅からなら徒歩一分

 



 

店外の様子。

 古川町商店街という商店街の中にぽつんとあるクラフトビール押しのビアバーです。歩いていると、日本のよく見かける商店街の風景の中に、忽然と現れる洋 風なダイニングバーの店舗には違和感がありますね。飲食店が密集している祇園や先斗町、木屋町の通りではないので、多くの方にとっては盲点かも知れません。


 ふらりと訪れやすい印象で、15時からしているということもあって、昼間からビールを胃に流し込みたい呑み助には大変宜しいお店です。そして、他のクラフトビールを売りにしている店よりもビールが安価な印象がありますね。これは喜ばしい。



 店内の様子。

 カウンターに大人数が座れる席が奥にあって、二人席も幾つかあります。外国人が多い印象を受けますが、店員の妙齢女性が英語ぺらぺらで外国のハンドブックにでも紹介されているのでしょうね。なんか知らん外国人と乾杯することも有ります。いや、もう何が何だか。
 

ウエストコースト ウィートワイン1

グリーンフラッシュ グリーンブレット トリプルIPA

 

 


グリーンフラッシュ ロードウォリアー ライIPA

 

 

ベアード がんこおやじのバーレイワイン

 

 


伊勢角屋麦酒 スタウト

 

 

京都醸造 欧州の風 ベルジャンブロンドエール

 

 

京都醸造 一意専心 ペルジャンIPA

 

 

志賀高原ビール スモーキーブラウン 燻製ビール

 

 


湘南ビール IPA

 

 

南信州ビール ブルーベリーホップ

 

 


南信州ビール ワンダーバーレイ茜

 

 

一応、ビール以外もあるようです。

 

 



 クラフトビール諸々。

 早速のクラフトビール。


 毎回、ラインナップが変化するので何度、足を運んでも楽しめます。国内各地のクラフトビールが楽しめる訳ですね。ちなみにクラフトビールの定義は日本で は曖昧で、「小規模な醸造で造られるビール」程度に思っておいても良いかも知れません。酒税法改正後に「地ビール」の定義が厳格化されたので、クラフト ビールはより広義の意味で使われる名称と言えます。まぁ、でも日本の場合は、特にこだわりを持って作られた少数生産のビールを指している様な感じですね。 それだけに味わい深く、そこいらの苦みばかりで若者が離れるビールとは一線を画すものも少なくありません。

 


 話を戻すと、皆さんが考えている以上に日本にはクラフトビールがあります。勿論、地元京都のものが置いている日もありますし、北へ南へとあらゆる場所で作られているのがメニューを見れば分かりますね。

 


 それ以外にも海外の瓶ビールなども置かれています。皆さんが良く知っておられる有名なものではなく、外国のクラフトビールのものです。こちらは輸入の関係か些か高めですが、その分、量が多い瓶もあるので、コスパが悪い訳でもありません。



 ちなみにグラスのクラフトビールはグラスのサイズを大小の二種類から選べるので、注文の際はそちらもお伝えください。


 前菜盛合わせ。


 コスパに優れながらも、正直なところこの一皿で一人なら三杯はいけますね。日によって内容は変わるようですが、こちらの店で出されている変わった一品が 幾つか入っていたりもします。基本的に濃い目の味付けで酒に合う。舌に残る様な風味のものが多くて、ついついビールが進みます。

 

 燻製盛合わせ


 別段、変わった工夫がある訳ではありません。以前に紹介した「燻し銀」のような燻製押しの店と比較すれば劣るかも知れないが、値段を考えれば十分に満足 できる。なにより燻製の枝豆は最高ですな。ビールの最高の友人であることは間違いない。正直、家の庭で燻製したくなるほどである。日によって少し内容が変わったりします。

 

おでん諸々


 冬場に現れる一品。大根にエビイモ、厚揚げ、たまご、がんもどき、ごぼう天、手羽先、イワシつみれなどの具材があって、身体が暖まります。大阪などで見 られる濃い味付けではなく、薄めの優しい味付けで、寒い日はほっこりしますね。暖かいものだと冬場はビールが進みます。たまごと大根がお勧めです。


 

 オーガニック京野菜のバーニャカウダ


 アンチョビが多く入っているのかな? 爽やかな酸味の中に感じる塩気と磯の香りが、京野菜の味を引き立てます。ティップソースを付けても京野菜の本来の味が失われるわけではなく、寧ろ、共に噛み締めることで野菜の味が際立ちました。

 

 

 

 クリームチーズの塩昆布ディップ&クラッカー


 メニューを見た限りでは「なんじゃこりゃぁ!」な一品なのですが、塩昆布の塩気が確かにクリームをより強調させます。クラッカーに塗るのは当然なのですが、余れば他の料理にも塗り付けてしまいます。やはり酒が入ると塩気が欲しくなる。


 

 フライドポテト黒七味風味


 京都の土産として有名な黒七味の風味をしたフライドポテトです。山椒の鼻を抜ける薫りに程よい塩気、唐辛子?の僅かな辛みが食欲をそそります。一品目の おつまみとしてもいいですし、これは誰でも楽しんでいただけるはずです。ケチャップ? 呑み助はそんなもんは付けねぇ! 出直してきな、トマト野郎!

 

牡蠣の西京味噌クリーム煮


 クラフトビール押しの店に訪れて何だが、ずっとビールばかりを口にしていると胸やけが酷くなるので、その際にこちらを頼むのです。牡蠣は二日酔いに効くという噂がありますがどうなんでしょうね? 西京味噌の優しい風味が口を満たして、冷えた体を温めてくれます。あと、柚子が乗っているので、そちらもス プーンで掬って口に含むと、煮込みでありながらも鼻を抜けるような香りと酸味が感じられます。

 


 


 紀州梅鶏のビアからあげ


 柔らかく揚げられた鶏肉に、仄かに染み出る梅の味わい。そう言えば、揚げ物はビールを使うと柔らかくなるという話でしたが、こちらもそうなのでしょう ね。さくっとした衣の感触に梅の酸味を味わい、それをビールで押し流す。レモンとマヨネーズも付いていますが、梅の存在感が消えるので、そのままのほうが いいかも知れませんね。


 

 京のお揚げさんピザ


 もちっとしてるピザだが、生地が厚揚げという変化球。トマトと焼いたチーズがビールに合うのですが、なんといっても生地が厚揚げなので食べごたえがある。厚くて普通の生地より満足感があって、一人で注文すると寧ろ腹がこれだけで膨れてしまう。

 

 骨付き仔羊のロースト ビアソース 京野菜添え


 こちらの店で一番、お高い一品。


 なんだこのマッシュポテトは。粘土が高い。トルコアイスみたいだ。いきなり肉ではなくマッシュポテトに言及するのは方向性としてどうなんよ、と思わないでもないですが、驚く程に伸びる上に弾力性があるので驚きました。肉に関しては十分にローストされたものであり、噛めば噛むほど肉汁が溢れだします。仔羊だけあって臭みはなく、寧ろ添えられた香草も相まって香りは好ましいものがある。香ばしい。添えられた京野菜も香ばしく焼き上げられています。

 

アナゴのフィッシュ&チップス


 魚をアナゴにするという変化球。アナゴだけあって長い。外がサクサク、仲がふんわりと言うのは勿論、身そのものの味も普通に白身魚を使うよりも濃厚に出 ており、噛み締める度に仄かな塩気と魚類の旨味が滲み出します。そして、爽やかでてピクルスの酸味も入ったタルタルソースを付ければ一転して、油っぽさが 消えるので簡単に食べ切れてしまいました。

 

 焼ホタテ スパイスとハーブの焦がしバターソース


 呑み助の好きな材料がこれでもかと使用されている一品。スパイスとハーブの刺激と香りが潜みつつも、バターがそれらを優しく包んでいます。ビールの肴として、次々と口に運んでしまいますね。口の中を満たす脂がたまりません。

 

 長崎県産 カツオの炙り刺し


 やっぱり呑み助には魚類が欠かせないと言うことで注文。表面の焦げによる仄かな苦みと、中の生身の味わいに幸せになります。意外と安くて量が多いので満足の一品。岩塩かレモンか選べますが、私は断然岩塩ですね。塩気が欲しいのよ。

 

 本日の日替わりピザ


 本当に具材が日によって結構変わるようです。かなり念入りに焼き上げられているのか生地の端がパリパリです。スナック感覚とも思えるほどですが、端以外はもっちりしており、ベーコンのボリュームとチーズの濃厚さが際立っております。呑み助は全力でタバスコですな。




 

 メニュー


 主要な料理は同じですが、一部の料理が結構な頻度で変化します。恐らく仕入れに合わせてメニューを変更しているのかと。良く変わるのは天井付近のメニューですね。行く度に変わって、材料の産地まで書かれていています。


 ビールのメニューに関しては、行く度に一新されるどころか、営業中に無くなれば別の銘柄に変更されるので見ていて楽しいです。上記のビールメニューも見てみるとラインナップが結構変わっています。いえ、別に店の方がサー バーの樽交換で漏液事故を起こしているのを楽しそうとか思ったりしてませんよ? 一応、必ずスタウトは一銘柄はいれるようにしているようです。あと、かな り趣の違う銘柄を選択しているのか、味わいが近いビールが複数並んでいるのは見たことがないですね。其々の特徴を嗜むことができます。一度行けば、国内の ビールにすっかり詳しくなりますよ。まぁ、総てを試すと胃の中身が鴨川で漏洩事故を起こすかも知れませんが。

 

まとめ。


 なんというか、入りやすい。外国人が多くいます。なんか酔っぱらった外国人が乾杯してきます。時間帯によっては外国人の方が多い有様で、国際都市京都と 言った雰囲気が出ておりますね。中高で英語が赤点の連続だった私は英語を話せませんが、意外とジェスチャーだけで何とかなるものですよ。ただ、おでんのエ ビイモはどう頑張っても説明できない。

 古川町商店街が些か見落としやすいのが欠点ですが、あの辺りの地域で一五時からクラフトビールがいただける店は珍しいので、時間が開くとついつい足が向いてしまいます。入るのも出るのも気安いんですよね。ショットバーに近い感覚かもしれません。

 お手軽にクラフトビールを楽しめるお店として、皆さんもどうぞ。

 

 

 

 

 

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