九軒目 地中海バル colon (コロン)
阪急京都線:河原町駅から徒歩5分、京阪:三条、四条駅からも徒歩5分で、京都市役所前からは徒歩8分くらいです。三条駅から300mくらい?
電話番号 075-255-0304
営業時間 18:00~翌朝10:00
定休日 ??? 確か水曜日だったような?
客席 28席 (カウンター6席、テーブル18席)
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店の外観
正直なところかなり分かりにくい位置にありますね。自分も時折、場所がどこであったか忘れますし、店のドア自体も奥まったところにある為、観光客は京都の雰囲気を全開にしている周囲の店に流れているのかも。客も常連が多く、土曜日は繁盛しています。
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なので目印を紹介。
京都拉麺信長なるこの第六天魔王な看板が凄く頼りになる目印です。いや、むしろこれのインパクトがあり過ぎて、注目が集まっているのではないかと懸念す るほど外国人に指を指されている看板です。しかし、焼き打ちされた比叡山の近くで、この名前でラーメン屋をしようという気概は素晴らしいものがあります ね。
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店内の様子。
皆さんが想像するバルというには少し静かな造りの店内で、客の数が少ないなら落ち着けます。つまりバルバルしくない? いや、意味わからんですが。しか し、このバルバルしいという造語はイケそうな予感。……という冗談は置いておいて、我が意女性ががやがやとするような店ではないので、男性が入りにくいと
いうことはありませんよ。巷ではバルなどの洒落た店は女性が合コンに使ったり女子会に使ったりという偏見を持っている方もいるようですね。
グラスワインは常時10種類以上で、店長でもあるシェフは、スペイン料理やイタリア料理、フランス料理の店を渡り歩いて修行してきたとの事で、それを生かした色々な料理が楽しめます。
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本日のメニュー。
おすすめメニューはこうしてカウンター上の黒板に書かれています。見た目は子供、中身はオッサンな御狐様には、正直なところ西洋の料理の名前は結構分からないものが多いですが、店の方は気さくな方ばかりなので尋ねれば直ぐに教えていただけます。
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一般メニュー
これは一部だけです。そして、メニューは仕入れの内容と店長さんの気分で変わっているのか、たまにふらりと訪れると増えていたり減っていたりします。肉 料理が特に美味しいので、新しい肉料理のメニューがああれば取り敢えず自分は注文します……まぁ、お勧めメニューは上から手当たり次第にいつも注文してい るのですが。
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タパス
一枚目の三種盛りのほうは、店が混み始めて出すのが遅れたという事で一品、ローストポーク?をサービスしていただきました。後はサワラを軽くマリネにし たものと砂ずりのコンフィ、白ネギとドライトマトのマリネですね。どれもワインに合い、これだけで2,3杯は行けますが、メインの料理に行く前に酔うとい けないので、アルコールに弱い人は抑えた方が良いかも知れませんね。
二枚目の5種盛りのほうは、里芋とゴルゴンゾーラのマッシュポテトにジャガイモのミルフィーユ、ローストポーク、カポナータ、ブロッコリーのアーリオ・オーリオというチョイスです。一人で5種盛りは辛いので、本来は二人前とかなのでしょうね。
ちなみにワインは御任せにすると料理に合わせて選んでくださるので間違いがないです。ワインに詳しくない人などは、ワインの選択は店員さんに任せてしま うのが吉ですね。店長さんともう一人おられるウェイターさんはバーテンダー出身の方らしくお酒全般に詳しく、実は自分はワインがあまり好きではないのです
が、ここでなら失敗がないので安心して飲むことができます。この店で初めてワインが美味しいとすら思いました。同時に、自分にはワインは複雑すぎるという 現実にもぶつかりましたが。
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ムール貝蒸し 怒りんぼ風
怒っていらっしゃいます。プンプンです。
名称は別として、冬場にはこうした辛めの汁物は大変ありがたいですね。体が温まります。パンなどにこのスープを浸して食べると美味しそうな気がします。
調べてみましたが。
この“おこりんぼ風”という名称は、“アラビアータ”とイタリア語で言うらしく、これは“怒り”という意味で、辛くて食べるとカッカと怒っているような顔になるというところからこの呼称が付いたそうな。ちなみに正確な発音は“アッラッビアータ”
そして、“おこりんぼ風”と訳された場合は、イタリア語では“〜風”言葉には“all'”というを付けるのが正しく、カタカナにすると“アッラッラッビアータ”と読むらしいです。舌噛むね。
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広島産の生蠣のアヒージョ。
なんてこったい。やっちまった。ジョジョジョジョ。
アヒージョの神様と自分では密かに思っております。自分が口にしたアヒージョの中では、今のところ一番星であり、アヒージョでありながら蠣の磯の香りが 損なわれていない点に感激いたしました。聞くところによるとこの店のアヒージョは普通の作り方と違うらしく、秘伝の何かを入れているらしくて、このオリー
ブオイル自体にも香ばしい風味と豊かな味わいが感じられます。他で食べるとオリーブオイルに具材を突っ込んで茹でただけだろう、みたいなレベルのものもあ るので、ここのアヒージョを食べると他で食べるのがツラくなります。
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芝海老のアヒージョ
芝海老だよ? バナメイエビじゃないからね?
そんな言葉を店長さんからいただいた一品。ちなみに昔は芝海老とバナメイエビは然して区別されていた訳ではなく、その風習を引き摺っている部分もあるそ うな。ちなみにどちらのエビも見せて貰いましたが、ほとんど区別が付きませんね。特にアヒージョにしたりすると料理人が食べても違いが分からないそうで す。
プリプリの海老にガーリックの風味が良いアクセントになって味わい深く、これを白ワインで流し込む贅沢は何とも言えません。ちなみに殻を出す為に取り皿 が用意されていましたが、自分はカリカリして美味しかったのでから諸共食べていました。噛む度にカーリックの風味と海老の味が口に広まり大いに楽しめ ます。
そして、アヒージョにはパンが二つほど付いてくるので、これをオリーブオイルに浸して食べるのが何とも言えない美味しさなのです。具材によって風味と味わいが変わるので違いを楽しむ事もできます。
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砂ずりとマッシュルームのアヒージョ
+百円で食材のミックスができるので試してみました。
砂ずりとマッシュルームは、アヒージョの具材の中では有名どころなのですが、ここで食べるとやはり違いが明確に出ますね。ちなみにアヒージョはオリーブ オイルの塊なのであまり食べすぎると気分が悪くなるので要注意です。胃もたれで夜寝れなくなった上にゲロゲロ……お酒の飲み過ぎではありますが、アヒー ジョの食べ過ぎでゲロゲロするとは。
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ずるいポテトフライ
名前が気になったので注文して見たら、確かにずるかった。
スクランブルエッグの上にフライドポテトを乗せて、更にその上から生ハムを乗せてマヨネーズをかけるという一品で、量の面では凄まじいものがあります。 下手をするとこれ一つで腹が膨れかねないの一人ではとても頼めませんね。しかもその割に五百円という低価格。フィッシュ&チップスも凄まじい量のわりに安 いですから、それなりの人数で行ってもお金は掛からないかも。
ちなみにここのお店では、生ハムをそのまま豚のもも肉一本を丸々購入して、実際に切り取りながら調理に使っているようで、そこらのものより塩が効いており、フライドポテトにとても合います。まさにずるいポテトフライですね。
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牛筋の赤ワインソースのペンネ。
実は自分、ペンネって大好きなんですよ。パスタよりも硬めですし、モチモチした食感が好きなものでして。柔らかく煮られた牛筋は赤ワインに合い、ペンネはもっちりとした感触と牛筋の味が染みついていて大変美味。赤ワインで煮るとここまで変わるのだろうかと思いました。家では絶対に出来ないことですね。
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奥丹波鶏のロースト
焼き鳥が大好きな私ですが、ローストも負けてはいないと思った一品。岩塩が振り掛けられており、噛む度にこれを砕きながら、鶏肉の染み出る脂が混ざり合 い、口の中がそれに満たされます。脂はワインを飲むとグラスに唇の跡が残る程に多く、鶏肉という素材の可能性を見た気がします。ちなみに周囲を彩っている
野菜にも、この脂が十分に染みており、野菜の苦みは全くなくなっているので、野菜が苦手な人でも普通に食べられちゃいますね。
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富士もち豚のスペリブロースト
此方は逆に豚の割には脂が少なめであり、白ワインをお供にさせていただきました。ちなみに骨付きのものは手で掴んでガリガリと男らしく食べます。野性です。
左上にある黄色い金柑のソースを付けて食べるということでしたが、確かにこれを付けると脂分が低減されて代わりに豚肉が柑橘類によって味を引き立てられるので、脂っこいものが無理だという方でも十分に食べられますね。
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低温熟成した牛肉のステーキ
TVでよく放送されているような見た目で最初に出てきた時は、その量と金額に大変驚きました。添えられた紅芯大根も見た目にも美しく、甘い味とシャキッ
とした食感を楽しめますが、やはり何と言ってもこの牛肉です。これだけでワインを何杯か飲んだような気がします。ゆっくりと噛み締めるように味わうと肉汁が次々と出てきて顔が思わず綻びますが思わずご飯が欲しくなります。一度、御飯と一緒に腹一杯に食べてみたいものです。
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紅芯大根と浅蜊の野菜パスタ(仮名)
仮名としている通り、正式な名前はなかったと思います。何せ、その場で「肉ばかり食べているから野菜も食べて起きたい」と言ったらウェイターさんが、 「ならうちのシェフが腕によりをかけて作らせていただきますよ」と言いシェフ(店長)が「凄いプレッシャーかけてくるなぁ(笑)という遣り取りから出てき
たパスタで、アサリと紅芯大根にブロッコリー、トマトをオリーブオイルで仕上げたのだと思います。アサリと紅芯大根のタッグに驚きます。紅芯大根は、生だ と辛みがあり、加熱すると甘くなるという不思議な大根ですが、パスタと合うというのはこれで初めて知りました。無理をしていない自然な甘みが時折、口の中 で弾ける感覚が優しい一品。
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紅芯大根の生ハム巻(仮名)
これもメニューにはない一品で、シェフが「次の料理まで少し時間が掛かるしなぁ、生の紅芯大根を生ハムで巻いて食べてみるか?」という一言で出していた だいたものです。生だと辛みがあるということでしたが、生ハムの塩気とマッチしており、しかも鼻に突いたり、安い玉ねぎのように変に残る辛みではないので
見事に調和しています。生ハムというとメロンを巻くというのが比較的有名ですが、自分は紅芯大根の方が好きですね。
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カッサータ
イタリアのシチリアが発祥の御菓子で見た目には分かり難いかも知れませんがアイスクリームケーキです。リコッタチーズを用いて、ドライフルーツや・砂糖 漬けナッツ・チョコレートなどを混ぜたアイスで、色々な味わいがこの一品で楽しめます。これも四八〇円という値段の割には何気に量があり、満足のいくデ
ザートです。噛み締める度に感触だけでなく、味が変わり、それが溶けたアイスと混ざる瞬間が何とも言えません。
まとめ
最近は迷走気味のバルが増える中、地中海の主要な料理を学んだシェフが作る本当の意味でのバルであると思います。まさにバルバルしい(笑)。ちなみに シェフとウェイターはどちらもイケメンさんです。若くて格好良く、御狐様とはまるで違います。そして、アットホームな雰囲気であり、二人も自由気兼ねに会
話に興じているので料理以外も楽しめる空間ですね。しかも、翌朝の10時まで空いているので、終電を逃した時にも利用できるという部分は嬉しいですね。御 狐様は近江出身なので。
まぁ、一番印象に残ったのは隣のおじさんが煙管をくれた事です。
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シガリロを吸って一服していた酔いどれ狐(二三歳)に隣に座っていたおじさんが、「おう、若いのその歳で葉巻とは良い趣味やなぁ」と話し掛けられて 「まぁ、高いですが日本の煙草協会に金を払うよりかは宜しいですよ」と返したわけです。そもそもシガリロと葉巻は別物で、煙草協会も何も、シガシロのほう がかなり高額なのですがそこは気にしない。
そしてオジサンが行き成り隣で煙管を吹かす。
「煙管を吸っている人を初めて見ましたよ」
「俺はぁ、こんな店で葉巻を吸っている奴は初めて見たがなぁ」
いや、だから葉巻違うってという突っ込みは置いておくとして、話しを聞けば、「これを使うだけで女との会話には困らんし、鬼平犯科帳格好良いだろ?」と 言われたので、そう言われると頷くしかない。そして愛すべき日本文化である煙管を護る為に最近は興味を持った者に煙管を渡しているそうで、その日は丁度、 新品の煙管があったようで刻み煙草と一緒に下さった訳です。
代わりに自分は「一本、如何ですか? モンテクリストです」とシガリロを一本差し上げました。美味そうに吸われています。
飲み屋には、色々な出会いがあるということですね。これは素晴らしい出会いの一端です。