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八軒目    燻し銀

 

TEL    075-203-0764


住所    京都府京都市中京区木屋町通三条上ル上大阪町517-1 1~3F


交通手段  京都市役所駅前 徒歩1分      京阪三条 徒歩3分


営業時間   17:30~24:00(LO23:30)


定休日    不定休 



 店外の様子。


 どう撮っても謎のおばちゃんが写る……。

 ちなみに、細い路地を入ったところにあるので、適当に行って看板を探すというのは難しいです。自分も最初は、こんな辺鄙なところで店をやっているのかと 驚いたものです。ちなみに、知名度はそこそこある様で、後で調べてみると何度がTVで宣伝されたりしているようですね。





 店内の様子。


 落ち着いた印象の店内で、ゆったりと二軒目にも使えるお店といった感じです。二階は、それなりの大きさなので、予約さえしておけば大人数でも行けると思 います。ですが人気店なので、二人以上だと土日は基本的に予約しないと入れないと思います。御覧の通り、焼酎や日本酒の品揃えもそれなりにあります。…… 滋賀の御店と比較すると些か高額ですが。魔王が一杯、一〇〇〇円以上もする……。





 つきだし。

 チャージ料込みで三〇〇円だそうな。

 二皿目は、フグ皮を使ったポン酢の和え物なのか、なかなかに優秀なおつまみでした。これで三百円は安い。ちなみにハートランドというビールです。外国っ ぽいビールですが、キリンビールが醸造している変わったビールです。瓶にキリンビールの名前が全然、記されていないので、外国で作られたものだと勘違いす る人も多いようですが。ちなみに、日本のビールに多い、苦みが前面に押し出されたような味ではなく、外国のものに近い味である事もそう勘違いされる理由の 一つなのかも知れませんね。ともあれ、苦みが少ないので、料理によく合います。




 さめなんこつの梅肉和え。

 その名の通り、サメの軟骨を梅肉で和えたもののようです。ちなみに、焼酎と恐ろしいくらいに合うので、会社の上司と行った際は、四回注文した事からもそ の優秀さは窺えます。サメの軟骨ってコラーゲンがなんちゃらみたいな話を聞いた様な気がするので、意外と肌にいいのかも。ちなみに、味は梅肉が前面に出て いるものの、その食感は軟骨そのもので、最初は不思議な感覚に捕らわれるのですが、噛めば噛むほど梅肉の風味が増すので、若しかすると、この店で評判の銀 シャリにも合うかも知れませんね。





 燻製醤油。

 最近は醤油まで燻製にするらしい……。水分が揮発して固体にならないのだろうか? まぁ、適度なところでやめているのだろう。普通の醤油に比べて、水分 が飛んでいる為、かなり濃いめの醤油になっている上に、仄かに香ばしい薫りが漂う一品で、恐らく、これでTKG(最近は卵かけ御飯をこう略すらしい)を 作って食べると恐ろしく美味いに違いないが、残念ながら、そのラインナップはないようです。

 しかし、何故に、東京タワー……いや、エッフェル塔か? ちなみに後ろの白い瓶が普通の醤油です。味が濃すぎて敬遠する人がいるんでしょうね。





 燻製ほっけ半身。

 ほっけは、一度に全身の開きとか出てきて量が多いですが、これは半身です。一部、写真に写す前に食べちゃいましたが、薫りに耐えられなかっただけです、気にしない。

 一人で、これと銀シャリを食べると美味しいかも。というか、これだけで昼もランチをすれば、客は結構来ると思うんだが。ほっけの風味は、そのままです が、燻製にしたものを焼いているので、風味が一層豊かに出ているようで、これに自家製の燻製醤油を垂らすと香ばしさを感じる一品に早変わりします。




 鱈白子ポン酢。

 やはり冬は白子ですな。しかし、これを見ると某進撃する巨人のアニメで頭をぶちまけて死んだりする巨人の脳もこんな感じなのかなぁ、とか考えてしまいますね。

 まぁ、鱈の白子は、置いている店が比較的少ないので見つけ次第頼みますが、大抵のお酒に合いますよね。特に日本酒とは凄まじく相性が良いのですが、今回 はビールとワインでした。濃厚で大変に美味ですが、調理の仕方がアレなのか、微妙に大きな塊になっていて、箸で切るのが、視覚的に何とも言えなくて苦笑いでした。


 合鴨スモーク。

 昔の上司の感想……「ベーコンだね」。以上。

 いやいや、そんなことありませんよ! 水分が飛んでいる分、味が濃くなっていて、鶏肉とは思えない感触と味でした。確かに触感はベーコンに近いものがありますが、味の自己主張は比ではありません。マスタードを付けるとなんて言えばいいのか……パンに挟みたくなる?





 京生麩と生湯葉のツナトマトピザ。

 最近、滋賀でも生麩のピザなるものを食べて、中々、いけると思ったので注文。モチモチとした感触が良いアクセントになっている一品であるものの、合うお 酒はビール一択で、右上に写っている京はばねろソースを使うと殺人的な辛さになる。酒が進む進む。味としては別段、特筆すべきものはないかもしれないが、 寧ろ、京はばねろソースの為に注文するのも一興かもしれない。ちなみに、出てくるまでの時間が凄く長い。頼むなら早い方が良い。




 燻製辛口ソーセージ。

 ビールに合う一品だが、ワインをボトルで頼んでしまったので、少し残念でした。戦友が頼んだものなので、特に言うことはないが、実は自分、ソーセージは あまり好きではない。本場ドイツのブロック肉みたいなものは問題ないのだが、どうしても日本のソーセージは好きになれません。





 本日の燻製盛り合わせ。

 右から、チーズ、明太子、卵、志摩鯖、蠣、馬タン、合鴨の燻製です。ちなみに、気になる燻製を言えば、それを含めた盛り合わせにしてくれます。ここで、 気に入った燻製を、次は単品で頼むのが良いと思います。ちなみにオススメは、明太子と志摩鯖ですね。特に明太子は、濃厚になり、おつまみとして少しずつ食 べていくのが溜まりません。志摩鯖は、焼酎に合うのですが、印象としてはへしこに近いと思います。ですが、味はへしこほどきつくないので、食べやすいか と。




 燻製明太子。

 これを作れる娘と結婚したいと言わしめた一品。

 多分、一人ならこれで30分は粘れますね。明太子のプチプチとした食感は、些か失われた感がありますが、濃厚となった味と、その癖、酒の味を邪魔しないという優等生で、塩辛さの中に燻製の風味が覗く後味が新鮮です。




子持ちししゃも・活はまぐり・京生麩三種・宇宙人。

 用意された七輪で、目の前で焼くというものです。

 断末魔の顔のししゃもはスルーするとして、活はまぐりは多分、これを頼むならサザエやホタテを頼んだ方が良いと思います。そして、京生麩三種は、焼くと お餅みたいな食感と味でしたが、焼くのに時間が掛かるので、途中から、他が焼き終わるまで暇だったわけでして……、生でもしゃもしゃ……三色団子みたいで なかなかおいしかったです(笑)。

 そして、宇宙人。

 なんだろうね。店員は蛸だかホタルイカと言っていましたが、確かに頭とゲソの部分を見ていると、宇宙人に見えなくもない。焼いているとカールして変形するところが、また見ていて楽しい。味は、完全にイカである。





 活サザエつぼ焼き。

 網に乗せて燻製醤油を垂らして10分前後、焼く必要があるので、一緒に複数の焼き物を頼んだ方が良いかも知れません。ちなみに即、焼けるのは宇宙人。

 燻製醤油の深みある味わいが足されることで、貝類にコクがでるといいますか、味が濃くなり完全なおつまみになります。この店は優秀なおつまみが多くて、腹を満たすことよりも、飲むことに集中してしまいますので、最初にがっつり食べた方が良いかも知れません。





 燻製はんぺんと活ホタテのバターしょうゆ焼き。

 味がするはんぺんというのも奇妙なもので、もちもちとした食感であるが、表面は焼くとぱりっとして、はんぺんというよりお餅みたいな感じがします。燻製にすると、やはり味が濃くなるようです。

 活ホタテのバターしょうゆ焼きは、少し燻製醤油を垂らして一分ほどで食べられます。ホタテは、燻製醤油だと、味が完全に負けてしまうので、普通の醤油の方が良いかも知れませんね。この汁を銀シャリに掛ける絶対に美味しい気がします。今度試してみよう。





 盛り合わせもあります。かなりの種類が用意されるので、これだけでも十分に思えます。かに味噌などもあってなかなかに満足できますね。七輪なので、網の上でも場所によってはムラができるので注意して焼かねばなりませんが。





 ワイン。

 名前が長くて覚えられなかったワイン。

 ボトルで頼むのはお勧めできません。やはり、食べるものによって合うお酒というのは変わりますし、ボトルで頼んでしまうと直ぐに次を頼むことができなく なります。……そして、燻製の摘まみ達は、それほどワインは合う様に感じられませんでした。ちなみに、この店は変わったお酒が多いです。オリジナルですね。




 たんたかスプモーニー。

 変わったお酒の一端。

 深くは語らない。飲んでみないと分からないと思います。

 名前だけだと、音響トニックや京都赤バクダン、白角三冷ハイボールなどですかね。ちなみに自分は全部、飲みましたが、個性が爆発していると思います。もうそれしか言えない。





 メニュー。

 燻製あん肝など気になりますね。定期的に品揃えには変化があるようです。





 お勧めメニュー。

 スマホはズームするとすぐぼやけますね。新しいカメラを買うべきか。




 食後の味噌汁。

 具が入っていないので、おいおい、ナメてんのか、と思う人もいるでしょうが、まずは飲んでください。驚きますから。これは山椒が入っていて、鼻に抜けるような印象を受ける味噌汁でして、正直、盲点でした。これは家で試したくなりますね。そう言えば、京都では黒七味という山椒の入った七味がありますが、 これを使うと無敵かも知れません。





 まとめ

 完全にお酒を飲むお店でした。がつがつと食べる店ではないかも知れません。気が付けば、腰を据えて飲酒の御時間になってしまうお店で、程よく名泥した状 態で店を出ましたが、家に帰るとお腹がすくという感じでした。人気店なのか、複数人で行くなら予約を取った方が良いかも知れません。




 長く飲んだくれたい呑み助には、最高の御店です。





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