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六軒目    鶏ん

 

住所     京都府京都市中京区先斗町四条上ル西側鍋屋町214-1

電話番号   075-255-4004

場所     祇園四条駅から約200m 

営業時間   17:30~23:30

定休日    不定休

席数     約20席


 店の外観。

 鶏の白子焼きなどが、オススメと書いている通り、珍しい部位に力を入れている様な雰囲気です。なので入りたくなったのですが、地鶏鍋やら鶏のすき焼きや らは食べませんでした。別で見た事があるので。朝引きしているとの事で、捌きたてらしいです。まぁ、鳥は他の肉に関対して菌が多いという話もあった様な気 がするので、新鮮な事に越したことはありませんね。というか朝引きって……店の裏で取りを捌いているのだろうか? もし、朝の先斗町で鶏の断末魔の声が聞 こえたならこの店かも知れない。





 店内の様子。

 お酒の種類は多くないが、要所は押さえているというラインナップです。しかし、バナナクラブとかボンペイサファイアって鶏肉に合うのだろうか? 座席が 20ちょいしかないので、早くいかないと直ぐに満席になってしまいます。そして、何より狭い! 寛いで飲食したい人には向かないですね。




 つきだし、そしてまずは一杯。

 トマトの風味のする茄子やらピーマンの入った突き出しを食べつつ、サッポロラガーを飲みます。しかし、ビールを頼んで、サッポロラガーが出てくる店は珍 しい気がします。最近は、どこもモルツが多いような。モルツはコクが良いのですが、私はビールはのど越しじゃぁ!ということでスーパードライ派です。





ペテの柚子胡椒焼き。

 ペテって肩甲骨だったかな? いや、そもそもペテだったかパテだったかすらもよく覚えていないんですが、私はセセリに近いような感触を感じました。味 は……どうだったんでしょうかね? 柚子胡椒で美味しかったのですが、流石に柚子胡椒は風味が強く、パテだかペテだかの味は良く分かりませんでした。最初 は、断末魔の鶏の頭部でも出てくるんじゃないかと考えていたんですが。





 むね肉の霜降りポンズ。

 さっぱりした白身は、想像通り淡白なのですが、これに葱とポン酢が合います。店前の写真では花の様に盛り付けられていましたが、出てくるとこんな感じです。まぁ、味さえよければ、見た目なんて拘る気がない私としては全く問題ないですね。





 もも肉の燻製。

 ぱさぱさとしている上に、味があまり出ていなかったので、私としてはイマイチな感想を抱きました。マスタードを付けて食べるそうですが、自信のある燻製を出す店はそもそも調味料を使わないので、少し残念に感じました。




 やげんなんこつのカラアゲチリソース和え。

 こりこりとした揚げた軟骨の食感に、ピリッとしたチリソースが合う一品です。ある意味異色の組み合わせの様な気がしましたが、これは注文して正解でし た。ビールに合う一品で、夏はこれがたまりませんな。最初にビールと一緒に頼んで、食べながら他の料理を待つのも良いかも。





 肝のしぐれ煮。

 いや、何だろうねコレ。不味くはないんだが、パサパサとしていて、少し苦みがあるといった感じで、焼き鳥のハツのような感じだったような。鶏の肝は焼くに限りますね。あ、刺身でもけっこういけましたね。




 月見ハンバーグ。

 友人と男二人でこれを突くと少し悲しい気分になります。鶏肉を使っているのか少し硬く、味も鶏の風味が出ていて、普通のハンバーグとは一線を画すものが あります。乗っている黄身も絡めると良く合うのですが、一口目は使わずに食べた方が本来の味を知るのに良いかも知れません。





 刺身二人前。

ムネ、もも、砂ずり、肝、心臓というラインナップだったと思います。自分が一番オススメなのは肝ですね。ごま油に塩で食べると良い感じです。鶏の凝縮され た油分が滲み出す様な味で、私のどストライクです。心臓は、肝と似ているが、少し苦みがあり、生臭い感じがしました。砂ずりは、生で食べると全くコリコリ していなくて驚きです。他は淡白な味で、ポン酢でいただくと美味しいです。





 ヒネ鳥のタタキ。

 ヒネ鳥……ひねくれた鶏かどうかは知りませんが、これが驚くほどに美味でした。今までに食べた鶏のタタキが霞むくらいに美味しいです。今までの鶏のタタ キに使われていた部位と違うのか、調理が際立っていたのかまではわからないが、滲み出る肉汁がありながらも、周りがカリッと香ばしい。そしてそれをポン酢 か醤油で食べるのですが、私は断然、ポン酢をお勧めします。醤油は自己主張が激しすぎて香ばしさを感じられないので。





 にんにくの丸揚げ(青森産)。

 え? そんな何処にでもあるものをUPするなって? 前に一度、UPしただろって? 馬鹿野郎! 居酒屋はなぁ! にんにくの丸揚げとフライドポテトの 味付けで質が分るんだよ! 口臭が臭くなる? 野郎二人でそんなこと気にするか! 帰りに自販機で、糞マズイ冷やし飴でも買って飲め! というのが私の持 論です。ニンニクは揚げ方で結構変わりますね。風味を閉じ込める為に、油を加熱する前ににんにくを入れて、そこから加熱を始めるというこだわりを持つ店も あるそうです。そしてフライドポテト共々、そこについている調味料を見たら、店が料理にどれだけ拘っているかがわかります。ここは、ごま油と塩で、にんに くをそのまま出してきました。美味しいんだけどね……油の付いたニンニクを剥くのは辛い! あつあつ言いながら剥いてました。





 メニュー。

 これが全部ではないです。今日のお勧めは黒板に書かれていますし、お酒のページもあります。見てみると出している料理の鶏率が凄まじい。他の専門店で は、関係のない料理も結構混じっているのですが、ここは本当の意味で専門店な気がします。勿論、鳥調理の種類が多いからこそ可能なのでしょうが、変わった ものも多いので、鳥料理の勉強にはもってこいだと思います。




 まとめ。

 再調査の必要ありです。鶏料理の本懐は、焼き鳥にあると思っているのですが、今回の調査では、珍しい鳥料理に目を奪われて、気が付いた時には腹一杯で、 かなりの気になる料理を食べずに撤退してしまいました、不覚。店がお勧めしている鶏の白子焼きや、業が光っていそうな自家製付け込み唐揚げを食べてからの 判断をします。鶏は結構腹が膨れます。その割には食いしん坊な野郎二人で七〇〇〇円で収まるのは安いほうかと。興との先斗町や木屋町辺りは高い店が多いの で、この位なら入り易いと思います。

 

 

 

 

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